健全な子育てのための10か条

1.こどもの目の高さで、こどもの視線に合わせて声かけをしましょう。

こどもの頭の上を言葉が飛んでいませんか?まだ言葉の意味が理解できない乳児でも自分にメッセージが送られていることは感じることができます。また乳児でも表情を真似ることができます。(アタッチメントの確立)

2.こどもが声を発したら、必ず応答しましょう。

こどもはお腹の中にいた時からお母さんの声を聴いているので、応答されると安心します。(アタッチメントの確立)

3.席を立つ時、部屋を出て行く時、どこに行くか説明しましょう。

「どうせ言っても分からないから」と無言で行動していませんか?一人になったことを赤ちゃんは乳児期から分かります。黙ってどこかに行くようなこどもに育っても困ります。(アタッチメントの確立)

4.こどもが感じているであろう気持ちや、お母さんが感じていることを言葉にして伝えましょう。

言葉の出ない時期からお母さんが言葉かけすることで、その時のお母さんの気分や態度が伝わるのと同時にその時の言葉が脳にインプットされていき、将来の言葉につながります。「今日は暑いね」、「お腹空いたのね」、「マンマおいしいね」など日常の言葉を伝えましょう。(情緒のつながりと言葉の基礎)

5.物の名前をあれ、それ、これと言っていませんか?名詞をきちんと使いましょう。

(言葉の発達)

6.ウンチに対して「くさい、くさい」とだけ否定的に言っていませんか?

ウンチをすることは健康にとってとても大切なことです。ウンチをすることはとてもいいこと、そしてお腹がスッキリするのはいい気分、それを伝えましょう。それからくさいものを手で触ったり口に入れたりしないことを教えましょう。「いいウンチが出たね。気持ちよかったね。ああ、くちゃいくちゃい。今きれい、きれいするからね。」(排尿・排便としつけ)

7.粘土をこねている時や、泥んこ遊びをしている時、「手が汚れるから」とやめさせていませんか?

いろいろなものを触ることは感触の違いを肌で覚え、同時に手の皮膚と外のものとの感触とを区別し、こころの豊かさと手先の器用さに役立ちます。(感触遊び)

8.こどもの危ない行動に対して「ダメ」とだけ伝えていませんか?

まずどうしてそのような行動をとったのか考えて、その時の気持ちを代弁して表現し、ダメな理由を説明しましょう。室内ではダメでも公園なら認められる遊びもたくさんあります。(禁止の説明)

9.こどもが遊びの中で時には残酷に見えることをすることがあります。また突拍子もないことを言ったりしたりすることがあります。

例えば人形をやっつけたり、車をぶつけたりします。外でおもちゃを取られて悔しい思いをして、家で人形をその子に見立ててやっつけていることもあります。すぐ注意しないで、遊びの意味を理解しようとして、「どうしたの?何か嫌なことでもあったの?」と聞いてみましょう。

こどもは空想が大好きで、アニメの主人公に変身することや、頭に浮かんだことをストレートに表現することがあります。否定したり、無視したりしないで話に付き合ってください。(攻撃性の処理・空想の世界)

10.親の都合でこどもが苦しく辛い目にあった時、親から謝り、こどもが悪いのではないことと親の事情を説明しましょう。

こどもの苦しさや辛さは、目の前にいるお母さんにしか軽減できないのです。(トラウマ・癒し・核家族)