育児相談②しつけ

ある3歳の息子を持つ親から、こんな質問がありました。

 

3歳の息子がおもちゃで遊んでいます。親が「ご飯だからもう片付けて」と言うと、おもちゃを投げて反抗します。言葉で言っても聞いてもらえない場合、叩いてしつけることはいけないことなのでしょうか?

 

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例えば、こどもと一緒に遊んで、「ご飯だから一緒に片付けようね」と声かけをしてみるのはどうでしょうか。

大人が一緒に片付けをしてあげると、うまくいくことがあります。

 

“叩いてしつける”ということですが、叩くことは大人同士であっても暴力になります。まして、か弱いこどもを叩くことは、しつけではなく虐待になります。

 

虐待とは、力の強い者(親)が、力の弱い者(こども)に対して暴力を振るうことです。親が自分のためにしていることで、こどもの立場に立った行動ではありません。

中には、「愛しているから暴力を振るう」と考える人がいます。しかし、暴力を振るわれたこどもも「愛情は暴力だ」と考えて、愛情表現として暴力を振るうように成長していきます。

 

すると、子どもはお友だちや家族に対して暴力を振るったり、将来大人になった時に自分の夫や妻に対しても暴力を振るい(DV)、自分の子どもに対しても暴力を振るう(虐待)ようになってしまいます。暴力が連鎖して、次の世代に引き継がれていくことになります。

 

こどもへのしつけは叩くのではなく、“言葉”を使いましょう。

こどもが反抗するのには、こどもなりの理由があります。

こどもの気持ちを大人が分かってあげると、こどもが落ち着くことがあります。

また、こどもが分かる言葉を使って説明してあげることも大切です。

 

あなたは、自分の親から叩かれて育った経験がありますか?

また、子育てや家庭のことで悩みはありませんか?

 

もし何かに悩んだり、困ったりしている場合、ひとりで抱え込まずに、安心できる家族や友だち、かかりつけの小児科、地域の児童相談所、保健センター、福祉事務所、子育て支援センターなどに相談してみてください。

当相談室でもご相談を承っております。