こどもが泣いている時や、かんしゃくを起こしている時、そこにはどんな気持ちがあるでしょうか?
色んな気持ちがあります。
それがどんな文脈、どんな状況によって生じているのか、その原因を探ることで、大人はこどもがどうして泣いているのか、なぜかんしゃくを起こしているのかを想像することができます。
この時に、そのこどものこころについて大人が考えてあげること、それを言葉にしてあげることがとても大切です。
大人にもこどもにもこころはあります。
でも、こどもは大人のようにこころについて考えて言葉にすることが難しいことがあるのです。
こども、特に赤ちゃんや幼い年齢では、良い気持ち(快)、あるいは嫌な気持ち(不快)といった単純な気持ちは分かりますが、「悲しみ」、「怒り」、「不安」などは少し複雑な気持ちとして体験されます。
こどもは泣いたり、かんしゃくを起こした時に、大人から「~で寂しいんだね」、「~を怒ってるんだね」、「~が不安なんだね」というこころについて考えるための声かけ必要とします。
こういった大人からの声かけによって、こどもは少しずつ、「あぁ、自分はこんな気持ち(怒り、悲しみ、寂しさ、不安、恐怖)を感じてたんだな」という自分のこころの中にある複雑な気持ちを自覚することができるようになっていくのです。
この経験が少ないと、こどもは年齢を重ねても自分のこころや気持ちがよく分からないまま、言葉で上手く表現したり、考えることができず、困ってしまいます。
こころについて考えるために大人の声かけはとても大切なことなのです。